お米にはたくさんの品種があり、それぞれの特徴や味の違いを把握するのは難しいですよね。そこで今回、お米の人気品種【あきたこまち・ひとめぼれ・つや姫・こしひかり・ゆめぴりか】の5種類を食べ比べました!それぞれの特徴や味・食感の違いなどをまとめたので、お米を選ぶ際の参考にしてみてくださいね。
5種類の人気品種を食べ比べ!
お米は、同じ品種でも産地によって味わいや食感が異なります。今回比較するお米の品種・産地はこちらです。
・秋田県産 あきたこまち
・宮城県産 ひとめぼれ
・山形県産 つや姫
・新潟県産 こしひかり
・北海道産 ゆめぴりか
それでは、早速それぞれのお米の特徴・味・食感を紹介します。
1.あきたこまち
あきたこまちはどんなお米?
あきたこまちは、名前の通り秋田県で生まれたお米です。秋田生まれの小野小町のように長く人々から愛されてほしい、という願いを込めて命名されました。そんなあきたこまちの母に当たるのが、こしひかり。美しいつやと食感をしっかり受け継いでいます。
あきたこまちの味・食感
あきたこまちは、しっかりした食感ともちっとした弾力があります。
粘りや甘味はそれほど強くなく、ややあっさりした味わいです。カレーのように味の濃いおかずとの相性が良いお米です。
冷めても美味しい?
あきたこまちは、冷めるほどお米の中のコシやもちもち感が増すのが感じられます。冷めても硬くならず、もっちりした弾力が楽しめるので、おにぎりや手まり寿司などにぴったりです。
あきたこまちは、こんな人におすすめ
あきたこまちは、こんな方におすすめのお米です。
・もっちりした食感のお米が好き
・おにぎりやお寿司に使いたい
・あっさりした味のお米が好き
あきたこまちは、偉大な母・こしひかりから良いところを受け継ぎ、新たな美味しさを手にしたお米です。あっさりした味わいのお米が好きな方、もちもちしたお米が好きな方に、おすすめしたい品種です。
2.ひとめぼれ
ひとめぼれはどんなお米?
ひとめぼれは、宮城県生まれのお米で、「こしひかり」と「初星」を掛け合わせた品種です。その名前の通り、出会った途端にひとめぼれしてしまうほど見た目や味が良いお米だと言われています。日本での流通量や作付け面積がこしひかりの次に多く、とても人気の高いお米です。
ひとめぼれの味・食感
ひとめぼれは、見た目からも柔らかさが感じられ、お茶碗によそうときも少し米粒が潰れる感覚があります。そして、食べてみても想像通りの柔らかさが感じられます。米粒と米粒の境目をあまり感じず、全体的に米粒同士が馴染んでいるような食感です。
柔らかさが特徴なので、水分量を多くしすぎるとベチャッとするかもしれません。硬めの食感が好きな方は、水分量を少なめにして炊くのがおすすめ。
味わいは、甘さが控えめでサッパリしています。味・食感ともに主張が激しくないので、おかずの邪魔をしません。どんなおかずとも相性が良いお米ですが、お浸しのように味の薄いものと合わせると、互いの良さが引き立ちます。
冷めても美味しい?
ひとめぼれは、ご飯が冷めると食感が少ししっかりしてきます。しかし、完全に冷めてもやわらかさは健在です。炊き立てよりもちもち感が増し、とても美味しく食べられます。
ひとめぼれは、こんな人におすすめ
ひとめぼれは、こんな方におすすめのお米です。
・柔らかいお米が好き
・あっさりしたお米が好き
・冷めても柔らかいお米が食べたい
ひとめぼれは、味も食感も主張しすぎず、おかずをそっと引き立ててくれるような謙虚なお米。そんな健気な美味しさに、多くの方がひとめぼれしてしまうのでしょう。
3.つや姫
つや姫はどんなお米?
山形県生まれのつや姫は、ほかのお米と比べて白色度が高く、白く輝く見た目が特徴のお米です。「炊いてほれぼれ、冷めても美味しい」をスローガンに、長い歳月をかけて開発されました。うまみ成分であるグルタミン酸やアスパラギン酸を多く含むため、味の良さが高く評価されています。
つや姫の味・食感
炊き上げたつや姫にはピカッと輝くようなつやがあり、見た目がとても美しいです。食べてみると、柔らかめの食感でもっちりした粘りを感じます。
適度な甘味とともに、強いうま味が感じられます。
お米の味がとてもしっかりしているので、おかずなしで食べてもとっても美味しいです。薄味のおかずにも合いますが、味の濃いおかずにも負けません。和洋どちらのおかずにも合うお米ですね。
冷めても美味しい?
つや姫は冷めても柔らかく、うまみやみずみずしさも感じられます。炊き立てよりコシが出るので、しっかりした食感が好きな方は少し冷ましてから食べるのがおすすめ。つや姫が冷めたときの食感は、あきたこまちに似ています。
つや姫は、こんな人におすすめ
つや姫は、こんな方におすすめのお米です。
・もっちりしたお米が好き
・お米のうま味を感じたい
・お米の見た目の美しさにこだわる
つや姫は今回用意したお米の中でも特にうま味が強く、お米そのものの味を楽しみたい方にぴったりです。その名の通り白く輝くつやがあり、見た目も楽しめるお米ですよ。
4.こしひかり
こしひかりはどんなお米?
こしひかりは、1979年から現在までずっと生産量日本一を誇る人気の高いお米です。「お米の最高傑作」や「お米の王様」と称されることもあり、多くのファンに支持されています。そんなこしひかりは、もともと福井県生まれのお米ですが、現在は日本の各地で栽培されています。中でも、新潟県魚沼市で収穫されるこしひかりは特に味が良いことで有名です。
こしひかりの味・食感
こしひかりは、日本人にとって最も身近なお米。万人受けする、スタンダードな味わいや食感をもっています。
つや姫やひとめぼれに比べると食感はしっかりめで、米粒のひとつひとつに水分がギュッと詰まっているようなみずみずしさが感じられます。
また、お米だけで十分美味しく食べられるほど甘味や香りもしっかりしています。ほどよい粘りもあり、とにかく全体的なバランスが良いお米です。
食感や味がしっかりしているので、カレーや肉じゃがのような味の濃いおかずにも合います。親子丼やかつ丼などの丼物に使うのもおすすめです。
冷めても美味しい?
こしひかりは、冷めると米粒がよりしっかりし、強いコシが感じられます。しかし、決して硬いわけではなく、冷めてもみずみずしいまま。表面も乾燥しにくいので、おにぎりやお弁当用にもぴったりです。
こしひかりは、こんな人におすすめ
こしひかりは、こんな方におすすめのお米です。
・しっかりめの食感が好き
・甘味や香りの強いお米が好き
・お弁当やおにぎりに使いたい
・味の濃いおかずに合わせたい
こしひかりは生産量トップのお米なので、さまざまな場所で使われている分、とても馴染み深いお米です。甘味・香り・食感などのバランスが良く、どんなおかずにも合わせやすいのが特徴ですね。
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5.ゆめぴりか
ゆめぴりかはどんなお米?
ゆめぴりかは、これまで美味しいお米の栽培が難しいと言われていた北海道で、改良に改良を重ねて作られた努力の結晶。ゆめぴりかの「認定マーク」は、タンパク質含有量などの基準をクリアしたものだけに付けられています。
ゆめぴりかの味・食感
ゆめぴりかは、炊いているときから香りがよく立ち、食べたときも鼻に抜ける芳醇な香りが感じられるお米です。
そして、なんと言っても特徴はその甘味と柔らかさ。まるでもち米のようにもちもちとした食感が楽しめます。柔らかさは、今回紹介した5種類の中でもトップです。
甘味や香りが強いため、甘くて濃厚な味わいのおかずと相性が良いお米です。特に、肉じゃがやかぼちゃの煮物などとの相性が抜群です。
冷めても美味しい?
ゆめぴりかは、冷めても美味しいお米として有名です。冷めてもまったく硬くならず、柔らかい食感やみずみずしさが保たれます。おにぎりにしたり、お弁当に使ったりすると、ゆめぴりかの良さが生かせますよ。
ゆめぴりかは、こんな人におすすめ
ゆめぴりかは、こんな方におすすめのお米です。
・もちもちで柔らかいお米が好き
・甘味や香りをしっかり感じたい
・味の濃いおかずに合わせたい
・冷めても柔らかいお米が食べたい
ゆめぴりかの特徴は、柔らかさ、強い甘味と香りです。どちらかというと、和食より洋食、魚より肉料理、薄味より濃い味の料理とよく合います。また、冷めても柔らかさが保てるので、お弁当やおにぎり用に適しています。
あきたこまちとひとめぼれはどちらが美味しい?
あきたこまちとひとめぼれ、どちらも人気のお米です。どちらが美味しいとは一概には言えませんが、柔らかいお米が好きな方にはひとめぼれ、硬めのお米が好きな方にはあきたこまちがおすすめです。また、あきたこまちはもちっとした弾力もあります。
どちらも控えめな甘さのサッパリした味わいなので、食感の好みで選んでみてくださいね。
好みに合わせて選ぼう!お米の特徴まとめ
5種類のお米の特徴から、どんな方にどのお米がおすすめなのかをまとめました。お米選びの参考にしてみてくださいね。
柔らかい食感のお米
柔らかい食感が好きな方におすすめのお米は、こちらです。
・ゆめぴりか
・ひとめぼれ
どちらも柔らかく、もっちりした食感が特徴ですが、ゆめぴりかの方が、よりもちもち感を楽しめます。また、甘味・香り・粘りもゆめぴりかの方が強く、ひとめぼれは、あっさりした控えめな味が特徴です。
しっかりした食感のお米
しっかりした食感のお米が好きな方におすすめのお米は、こちらです。
・こしひかり
・あきたこまち
こしひかりやあきたこまちは、お米のコシを感じられるしっかりめの食感が特徴です。2つを比較すると、あきたこまちの方がやや硬め。また、あきたこまちの方が味わいがあっさりしています。
お弁当・おにぎりに合うお米
お弁当やおにぎりに使う場合は、冷めても美味しいお米を使いたいですよね。今回食べ比べたお米はどれも冷めても美味しく食べられますが、その中でも特におすすめなのがこちら。
・つや姫
・ゆめぴりか
つや姫やゆめぴりかはもちもちとした食感が特徴で、冷めても硬くならず美味しく食べられます。特にゆめぴりかは、冷めても美味しいお米の代表的存在。お弁当に入れたご飯が硬くて美味しくない…と悩んでいる方は、一度試してみてくださいね。
甘めのお米
甘味の強いお米を探している方におすすめなのは、こちらです。
・ゆめぴりか
・こしひかり
・つや姫
こちらの3種類は、どれも強い甘味を感じられます。つや姫は甘味とともに強いうま味も感じられるので、ご飯そのものの味わいを楽しめます。
品種ごとの特徴を知って美味しいお米を選ぼう!
今回は、人気のお米5品種を実際に食べ比べ、それぞれの味わい・食感の特徴を紹介しました。お米と一言でいっても、それぞれ全く違う美味しさがあるのは興味深いですね。
味わいや食感の好みに合わせて、お米を選んでみてくださいね。
Written by yukari
お米に含まれるデンプンの種類や、たんぱく質の量の違いなどにより、お米の食感や味わいが変わります。今回紹介した5品種のなかでは、特にコシヒカリが味わいのバランスの良い品種。コシヒカリを基準にすると、お米が選びやすくなります。