睡眠の質を上げる食事とは?寝付きを良くする食べ物10選

「最近よく眠れない」と感じている方は、食生活を見直してみると睡眠の質の改善に役立ちます。今回は、睡眠の質を上げる食事のポイント・睡眠やメンタルヘルスに関わる栄養素・おすすめの食べ物などを紹介します。食生活を整えることで睡眠の質を向上させ、すがすがしい朝を迎えましょう。

スポンサーリンク

睡眠の質を上げる食事の3つのポイント

睡眠の質を上げるためには、3つのポイントがあります。

セロトニンの材料となる成分を摂る
セロトニンやメラトニンの合成に

 必要な成分を摂る
腸内環境を整える

この3つを意識することで、睡眠の質を改善する効果が期待できます。それでは、ひとつずつ詳しく紹介しますね。

1.セロトニンの材料となる成分を摂る

セロトニンからは、睡眠ホルモンと呼ばれる「メラトニン」が作られます。セロトニンの分泌が減ると十分な量のメラトニンが合成されず、睡眠の質が落ちたり、寝付きが悪くなったりします。また、脳内のセロトニンが減少すると、うつ病の発症リスクを高めるといわれています。

そのため、まずはセロトニンをしっかり作ることが大切です。セロトニンの材料となるのが、必須アミノ酸のトリプトファン。トリプトファンは、人間の体内で作ることができないので、食べ物から摂取する必要があります。

2.セロトニンやメラトニンの合成に必要な成分を摂る

セロトニンやメラトニンが合成される際には、その反応を助ける酵素や補酵素が必要になります。

トリプトファンからセロトニンが作られる際は、ビタミンB6ナイアシン葉酸などが合成をサポート。セロトニンからメラトニンへ変化する際には、マグネシウムが必要です。

また、トリプトファンが脳内に送られるためにはインスリンも必要となるので、糖質も適度に摂取することが大切です。

なお、ナイアシンが体内で不足すると、トリプトファンからナイアシンが合成されます。ナイアシンの摂取量が少ないとトリプトファンを消費し、セロトニン合成に回るトリプトファンの量が減ってしまうので、ナイアシンは特に積極的に摂りましょう。

3.腸内環境を整える

近年、腸内環境と睡眠の質・ストレス・うつ病などとの関係が注目されています。腸と脳は密接に関わり、それぞれの不調が互いに影響し合っているのです。

セロトニンの材料となるトリプトファンは、腸内細菌が食物中のタンパク質を分解することで生成されます。さらに、セロトニン合成に必要なビタミンは腸内細菌によって体内でも合成されています。

腸内環境が整うと、鉄やマグネシウムなどの栄養素も効率よく吸収することができます。これらの栄養素が十分に脳へ送られると、セロトニンやメラトニンの合成がスムーズに進み、睡眠の質の改善につながるのです。

スポンサーリンク

睡眠の質を上げる食べ物おすすめ10選!

ここでは、睡眠の質に関わる栄養素を多く含む食べ物を紹介します。これらの食べ物を取り入れることで、睡眠の質の改善や、寝付きを良くする効果が期待できます。また、ストレスや不安感の解消など、メンタルヘルスにも役立ちますよ。

1.チーズ

タンパク質の豊富なチーズには、トリプトファンが豊富に含まれています。発酵食品であるチーズは乳酸菌を多く含むので、腸内環境を整えるためにも役立ちます。

また、チーズに多く含まれるカルシウムはストレス緩和に役立ち、寝付きやすくする効果があると言われています。

なお、乳酸菌はプロセスチーズよりナチュラルチーズに多く含まれています。中でも、エダムチーズやエメンタールチーズはトリプトファンの含有量も多いのでおすすめです。

エダムチーズエメンタールチーズゴーダチーズカマンベールチーズチェダー
チーズ
トリ
プト
ファン
410mg410mg360mg240mg320mg
ビタミンB60.06mg0.07mg0.05mg0.08mg0.07mg
ナイアシン0.1mg0.1mg0.1mg0.7mg0.1mg
葉酸39μg10μg29μg47μg32μg
0.3mg0.3mg0.3mg0.2mg0.3mg
マグネシウム40mg32mg31mg20mg24mg
*100gあたりの栄養素等含有量 出典:日本食品成分表2020年版(八訂)

2.卵

卵はアミノ酸スコアにすぐれた食品で、トリプトファンも豊富に含まれています。また、鉄も比較的多く含まれているので、セロトニンの合成のサポートに役立ちます。

卵は完全栄養食とも言われるほど栄養価が高く、タンパク質や脂質のほか、ビタミンB群をバランスよく含みます。ビタミンB群は栄養素の代謝や疲労回復に関わるので、いくら寝ても疲れがとれないと感じている方は食事に卵を取り入れてみましょう。

生卵ゆで卵
トリプトファン110mg110mg
ビタミンB60.05mg0.05mg
ナイアシン0.1mg0.1mg
葉酸29μg29μg
0.9mg0.9mg
マグネシウム6mg7mg
*卵1個(60g)あたりの栄養素等含有量 出典:日本食品成分表2020年版(八訂)

3.バナナ

バナナは、うつの予防・改善に効果的な食べ物として、よく取り上げられていますよね。バナナはビタミンB6の含有量が多く、成人の1日のビタミンB6摂取推奨量の約30%を1本で補うことができます。

バナナにはマグネシウムも豊富に含まれるので、メラトニンの合成を助け、寝付きを良くするために役立ちますよ。

バナナ(生)バナナ(乾燥)
トリプトファン10mg35mg
ビタミンB60.38mg1.04mg
ナイアシン0.7mg1.4mg
葉酸26μg34μg
0.3mg1.1mg
マグネシウム32mg94mg
*バナナ可食部1本分(100g)あたりの栄養素等含有量 出典:日本食品成分表2020年版(八訂)

4.肉類

鶏肉・豚肉・牛肉は、すべてアミノ酸スコアが100の食品であり、必須アミノ酸のトリプトファンも豊富に含まれています。また、ナイアシン・鉄・ビタミンB6も多く含むのが肉類の特徴です。

ただし、肉類には飽和脂肪酸が多く含まれるため、食べ過ぎると腸内環境を悪化させる点がデメリット。

特に脂質の多いバラやロースなどは、1日あたり100g程度を目安に食べ、魚や大豆のように不飽和脂肪酸を多く含む主菜も食事に取り入れましょう。

鶏もも肉鶏むね肉豚かたロース肉牛かたロース肉
トリプトファン220mg250mg200mg220mg
ビタミンB60.25mg0.57mg0.28mg0.25mg
ナイアシン4.8mg11.0mg3.6mg3.5mg
葉酸13μg12μg2μg7μg
0.6mg0.3mg0.6mg1.2mg
マグネシウム21mg27mg18mg18mg
*すべて生・皮(脂身)つき100gあたりの栄養素等含有量 出典:日本食品成分表2020年版(八訂)

5.お米

炭水化物のイメージが強いお米ですが、じつはトリプトファンなどのアミノ酸も豊富に含まれています。特に玄米はトリプトファンの含有量が多く、ビタミンやミネラルもバランスよく含んでいるのでおすすめの食品です。

前述の通り、トリプトファンが脳内に運ばれる際にはインスリンの助けが必要となります。インスリンは糖質を摂ることで分泌されるので、トリプトファンと糖質を同時に摂れるお米は睡眠のサポートに最適ですね。

下の表は、精白米や玄米を炊いた状態の茶碗1杯分(200g)の成分量です。お米のビタミン・ミネラルは胚芽や糠に集中しているので、精米度が低いほど栄養価が高まります。

精白米玄米5分つき米7分つき米
トリプトファン70mg84mg39mg37mg
ビタミンB60.04mg0.42mg0.14mg0.06mg
ナイアシン0.4mg5.8mg3.2mg1.6mg
葉酸6μg20μg12μg10μg
0.2mg1.2mg0.4mg0.4mg
マグネシウム14mg98mg44mg26mg
*茶碗1杯分(200g)あたりの栄養素等含有量 出典:日本食品成分表2020年版(八訂)

6.魚

魚には、トリプトファン・ナイアシン・ビタミンB6が豊富に含まれています。

特にサバは、ナイアシンや鉄を豊富に含むので、睡眠の質を上げるために効果的な食材です。サバ缶にも、ほぼ同等の栄養素が含まれているので、手軽に食事を済ませたい時に活用しましょう。

また、魚類に多く含まれる多価不飽和脂肪酸のDHAやEPAにも、睡眠の質を改善する作用があると言われています。

ゴマサバサンマ紅鮭ブリ
トリプトファン300mg220mg250mg250mg
ビタミンB60.65mg0.54mg0.41mg0.42mg
ナイアシン15.0mg7.4mg6.0mg9.5mg
葉酸10μg15μg13μg7μg
1.6mg1.4mg0.4mg1.3mg
マグネシウム33mg28mg31mg26mg
DHA830mg2200mg480mg1700mg
EPA230mg1500mg270mg940mg
*すべて生100gあたりの栄養素等含有量 出典:日本食品成分表2020年版(八訂)

7.大豆製品

タンパク質を多く含む大豆には、トリプトファンが豊富に含まれています。また、大豆製品はマグネシウムも多く含んでいます。

豆腐や納豆などは、肉や魚に比べて消化が早いのも特徴です。胃腸が活発に動いていると寝付きが悪くなるので、夜遅い時間に食事を摂る際は大豆製品がおすすめです。

絹ごし豆腐木綿豆腐茹で大豆納豆(1パック)きな粉(大さじ1)
トリプトファン82mg100mg210mg130mg36mg
ビタミンB60.06mg0.05mg0.10mg0.12mg0.04mg
ナイアシン0.2mg0.2mg0.4mg0.6mg0.2mg
葉酸12μg12μg41μg60μg15μg
1.2mg1.5mg2.2mg1.7mg0.6mg
マグネシウム50mg57mg100mg50mg18mg
*すべて黄大豆, 豆腐・大豆は100g, 納豆は50g, きな粉は7gあたりの栄養素等含有量 出典:日本食品成分表2020年版(八訂)

8.枝豆

枝豆は、大豆を未熟なうちに収穫したもので、大豆製品に比べてビタミンを豊富に含んでいます。特に葉酸が多いので、献立に付け合わせると栄養バランスが整い、セロトニン合成をサポートすることができます。

また、枝豆にはトリプトファンが多く含まれるのも嬉しいポイントです。

茹で枝豆茹で大豆
トリプトファン150mg210mg
ビタミンB60.08mg0.10mg
ナイアシン1.0mg0.4mg
葉酸260μg41μg
2.5mg2.2mg
マグネシウム72mg100mg
*100gあたりの栄養素等含有量 出典:日本食品成分表2020年版(八訂)

9.ほうれん草

鉄分を多く含み、貧血予防に効果的とされているほうれん草。じつは、葉酸やマグネシウムも多く含む野菜です。

水溶性ビタミンである葉酸は、茹でると流出してしまうため、ほうれん草は炒めものやスープに調理するのがおすすめです。

鉄分を主に摂りたい方には、小松菜もおすすめ。食味のよく似た2つの野菜の栄養価は、下の表で比較してみてくださいね。

ほうれん草(生)ほうれん草(茹で)小松菜(生)小松菜(茹で)
トリプトファン41mg52mg33mg35mg
ビタミンB60.14mg0.08mg0.12mg0.06mg
ナイアシン0.6mg0.3mg1.0mg0.3mg
葉酸210μg110μg110μg86μg
2.0mg0.9mg2.8mg2.1mg
マグネシウム69mg40mg12mg14mg
*100gあたりの栄養素等含有量 出典:日本食品成分表2020年版(八訂)

10.ヨーグルト

ビフィズス菌や乳酸菌を豊富に含むヨーグルトは、腸内環境の改善に役立ちます。また、ヨーグルトなどの乳製品に含まれる短鎖脂肪酸には、腸内のpHを下げることで悪玉菌を減らし、善玉菌を増やす作用があります。

中でも酪酸は、大腸の上皮細胞の主要なエネルギー源となる重要な成分です。これらの脂肪酸は、乳製品に特有のもので、他の食べ物にはほとんど含まれていません。乳製品の摂取量が低いほど、心理的ストレスが高いという研究結果(*1)もあるので、なるべく毎日摂りましょう。

なお、牛乳よりヨーグルトやチーズのような発酵乳製品の方が、ストレス軽減や睡眠改善に効果的だとされています。また、短鎖脂肪酸をしっかり摂るためには、低脂肪や無脂肪タイプではなく、乳脂肪がそのまま含まれる食品を選ぶこともポイントです。

ヨーグルト低脂肪ヨーグルト無脂肪ヨーグルト飲むヨーグルト
トリプトファン48mg52mg60mg39mg
ビタミンB60.04mg0.04mg0.04mg0.03mg
ナイアシン0.1mg0.1mg0.1mg0.1mg
葉酸11μg15μg16μg1μg
0.1mg
マグネシウム12mg13mg13mg11mg
酪酸100mg33mg4mg18mg
*100gあたりの栄養素等含有量 出典:日本食品成分表2020年版(八訂)

寝付きを良くする睡眠サポートサプリもおすすめ

睡眠の質を改善するために食生活を見直すことは大切ですが、効果が現れるまでどうしても時間がかかります。

今すぐに眠りを改善したいと考えている方には、睡眠サポートサプリもおすすめ。食事だけでは摂取できない成分を手軽に摂ることができます。

中でもおすすめは、人気の睡眠サポートサプリ「ネムリス」。注目成分は、以下の4つです。

ラフマ抽出物
 セロトニンの分泌を促し、
 睡眠ホルモン・メラトニンの合成をサポート
グリシン
 深部体温を下げ寝付きを改善・ノンレム睡眠の増加
GABA
 リラックス効果・ストレス緩和
L-テアニン
 GABAなどの抑制系物質を増加

そのほか、ビタミンB6・ナイアシン・トリプトファンなども配合されているのが嬉しいポイントです。

なお、ネムリスは機能性表示食品であり、ラフマ抽出物の睡眠改善効果が臨床試験によって確認されています。ご興味のある方は、チェックしてみてくださいね。

睡眠サポートサプリをとると、食事で摂った栄養素も効率的に働きます。睡眠に働きかけるメカニズムやおすすめのサプリは、下の記事で詳しく紹介しているので参考にしてみてくださいね。

食生活を見直して質の良い睡眠を!

睡眠の質を上げるためには、セロトニンやメラトニンの分泌をサポートする食べ物とともに、腸内環境を整えることも大切です。今回紹介した食べ物を積極的に取り入れ、質の良い睡眠をとりましょう。

なお、睡眠の質を高めるためには、適度な運動や規則正しい生活を送ることも効果的です。食事の改善とともに、できることから試してみてくださいね。

脚注
*1 藤田
 「こころとからだの免疫学ー腸内細菌の働きを中心にー」
参考文献
*小川睦美ら「脳の栄養~ブドウ糖(砂糖)とトリプトファンを中心として~
*後藤知子「栄養素・食品摂取量と、心理的ストレス・抑うつとの関連
*藤田紘一郎「こころとからだの免疫学ー腸内細菌の働きを中心にー

writer profile
yukari

食生活アドバイザー。私自身も睡眠に悩まされていた時期があったので、同じように辛い思いをしている方の力になりたいと思い、この記事を書きました。個人的には、ヨーグルトとバナナ、玄米と魚の組み合わせがおすすめです。今回の記事が、少しでもお役に立てれば幸いです。

タイトルとURLをコピーしました