節分に恵方巻きを食べるのはなぜ?発祥や歴史を紹介!

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節分に恵方巻きを食べる風習が定着し、毎年さまざまな種類の恵方巻きが登場しています。しかし、なぜ節分に恵方巻きを食べるのか不思議に思ったことはありませんか?今回は、節分に恵方巻きを食べる理由とともに、発祥や歴史について紹介します

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恵方巻きを食べる理由・意味は?

恵方巻きは、かんぴょうや卵焼きなどのさまざまな具材が入った太巻き寿司で、毎年2月3日(または2月2日)の節分の日に食べる慣習があります。

その年の恵方を向き、一言も喋らずに恵方巻きを丸かぶりすると、その年は幸運に恵まれると言われています。

節分は旧暦で正月節にあたり、一年のはじまりだったため、このような行事が生まれました。節分には福を呼び、鬼を追い出す豆まきも行いますが、どちらもお正月にふさわしい行事ですよね。

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いつから節分に恵方巻きを食べるようになった?

続いて、恵方巻きの発祥・歴史を見ていきましょう。節分に太巻き寿司を食べる文化はいつから始まったのか、また、恵方巻きと呼ばれ始めたきっかけを紹介します。

節分に巻き寿司を食べるようになったのは大正初期

節分に巻き寿司を食べるようになったのは、江戸末期~明治だと言われていますが、それを証明する資料は残っていません。最も古い資料として、大正初期には節分に巻き寿司を食べる慣習があったと書かれたものがあります。

また、昭和7年(1932年)には、大阪鮮商組合から出された広告に「恵方を向いて無言で一本の巻き寿司を丸かぶりすると幸運に恵まれる」との記述があり、少なくとも昭和初期には節分に巻き寿司を食べる慣習があったことが分かります。

恵方巻きメモ01:戦国武将も恵方巻きを食べていた?
「恵方巻きをいつから食べるようになったか」にはさまざまな説があり、じつは正確な答えはありません。中には、戦国武将も食べていたという説もあります。その説によると、武将が節分の日に巻き寿司を丸かじりして出陣したら戦に勝ったのだそう。
しかし、そもそも巻き寿司が誕生したのが江戸時代中期なので、おそらくこの説は間違いだろうと言われています。

発祥は大阪説が有力

前述のように、大阪鮮商組合の広告から始まったとされる説や、大阪のお寿司屋さんや海苔業者が販売促進のためにキャンペーンを行った、大阪の花街から発祥した、などのさまざまな通説があります。

いずれにしても、節分に太巻き寿司を食べる風習は大阪から始まったようです。

「恵方巻き」の名付け親はセブンイレブン?

節分に巻き寿司を食べる風習は大正初期からあったようですが、「恵方巻き」と呼ばれ始めたのは最近のことです。

1989年に広島県のセブンイレブンのオーナーが「大阪では節分に巻き寿司を食べている」と言い、商品を提案。その後、売上が好調だったことから徐々に販売範囲が広がり、1998年に「丸かぶり恵方巻」という商品名で全国販売が実現しました。

その後、ほかのコンビニエンスストアやスーパーでも恵方巻きの販売が始まり、一般に広まりました。セブンイレブンの恵方巻きの売上数は、販売当初の35万本から伸びに伸びて、現在は年間600万本を越えているようです。

恵方巻きメモ02:恵方巻きと呼ばれる前の君の名は
セブンイレブンによって「恵方巻き」と名付けられる前は、「節分の巻き寿司」や「幸運の巻き寿司」と呼ばれていたようです。うーん、ちょっと長いですね。「恵方巻き」という呼びやすく分かりやすい名前が付いたことも、ここまで一般に親しまれるようになった理由のひとつかもしれません。セブンさん、さすがです。

恵方巻きの食べ方・作り方

ここからは、恵方巻きの食べ方や作り方について紹介します。恵方巻きを食べる際には、マナーや決まりはあるのでしょうか。

恵方巻きの食べ方

恵方巻きを食べるときは、

その年の恵方を向く
一言も喋らない
丸かりする

ことがポイントです。

丸かぶりすることには、「縁を切らない」「縁起をかつぐ」といった意味を持っているようです。幸福をめいっぱい頬張る気持ちでに、思いっきりかじりつきましょう!

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恵方巻きの具材に決まりはある?

恵方巻きに入れる具材には決まりはなく、自由に好きなものを入れてOKです。

恵方巻きが販売され始めた頃は、かんぴょう・卵焼き・きゅうりなど定番の具材が入ったシンプルな太巻き寿司でしたが、最近ではアボカド・サーモン・クリームチーズ・牛肉などさまざまな具材が使われています。

恵方巻き風のロールケーキなど、もはや巻き寿司ではない商品も。刺身のような生ものが苦手な方でも、自分に合った恵方巻きを選べるのは嬉しいですね。

恵方巻きメモ03:七福神にあやかって
七福神にあやかって、恵方巻きに7種類の具材を入れる方も多いようです。確かに「7」という数字は縁起が良いので、福を呼ぶ効果が高まりそうですね。ちなみに、7種類の具材はかんぴょう・卵焼き・椎茸煮・桜でんぶ・穴子・エビ・きゅうりが定番です。

2024年の恵方は?

2024年は甲の年、恵方は「東北東」です。

恵方とは、陰陽道で歳徳神がいる方角のことをいいます。歳徳神とは、その年の福徳を司る神様で、毎年いる方角が変わります。

 歳徳神のいる方角、つまり恵方は、下の表のように十干(甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)により決まります。

甲・己の年東北東
乙・庚の年西南西
丙・辛の年南南東
丁・壬の年北北西
戊・癸の年南南東

意外にも、恵方は東北東・西南西・南南東・北北西の4パターンのみなのです。

節分は恵方巻きを丸かぶりして1年の幸福を願おう!

今回は、恵方巻きの発祥・歴史とともに、恵方巻きを食べる理由などを紹介させていただきました。毎年、さまざまな恵方巻きが登場してワクワクしますね。節分には豆まきをして恵方巻きを食べ、1年の幸福を願いましょう!

Written by Yukari

太巻き寿司も炒り大豆も大好物なので、子どもの頃から節分は大好きな行事でした。節分の頃には日も伸びてきて、春が近づいてくる気配を感じて嬉しいですね。去年はキンパ風の恵方巻きを作ったので、今年はカリフォルニアロール風にしようと企んでいます。皆さんは、どんな恵方巻きを食べますか?

参考文献
・沓沢博行, 現代人における年中行事と見出される意味一恵方巻を事例として-『比較民俗研究』第23号, 筑波大学比較民俗研究会, 2009.3, pp131-151
・セブンイレブン, 「今では、どこでも見られる恵方巻ですが…。」
・高橋司 著『 食で知ろう季節の行事 : 親子で楽しむものしりbook』長崎出版, 2008

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