ふわふわで美味しい卵焼きが作れると定評の銅製の卵焼き器。プロの料理人も、銅製の卵焼き器を愛用している方が多いですよね。素人が家庭で卵焼きを作った場合でも、普通の卵焼き器で作るより美味しくなるのでしょうか?今回は、そんな素朴な疑問を解決するための実験を行います!
どっちが美味しい?テフロン vs 銅製の卵焼き器
用意したのは、専門店で購入した銅製の卵焼き器(右)とホームセンターで普通に売られていたテフロン製の卵焼き器(左)。この2つの卵焼き器でそれぞれ卵焼きを作り、見た目・味・食感などに違いがあるのか比較していきます!
味わいに差が出ないよう、卵焼きの材料はこちらで統一します。
・卵 2個
・水 大さじ2
・塩 小さじ1/4
・砂糖 小さじ2
味の違いが分かりやすいように、シンプルな配合です。また、焼き時間もなるべく同じにして、卵液を流し込む回数も3回に統一しました。
それでは早速、卵焼きを作っていきます!
卵焼きの見た目の違いは?
2つの卵焼きを見比べてみると、銅製の卵焼き器で作った方がふっくらしていて全体的に大きく見えます。
卵焼きの表面も見比べてみましょう!
どちらも焼き終えたまま、形を整えずに放置した状態です。
テフロン製の卵焼き器の方が、表面にしわが寄っています(少し破れているのは技術的な問題です^^;)。銅製の方がハリがあり、ふんわりしているように見えます。
続いて、卵焼きの断面を比較していきましょう!
これは違いが分かりやすいですね!
テフロン製の卵焼き器で作った方は、隙間なくギュッと詰まっています。
一方、銅製の卵焼き器で作った方は気泡を多く含んでいるため、空間が結構ありますね。
個人的には、テフロン製の卵焼き器の方がきれいに見えて好みですが、銅製の方は卵の層のあいだに空気が含むからフワッと仕上がるんですね。
味・食感の違いは?
次は、実食して卵焼きの味・食感の違いを比較します。
テフロン製の卵焼き器で作った方は、とろっとした食感で半熟気味でした。
これも好みの問題で、半熟が好きな方には美味しく感じられるでしょう。しかし、卵全体にしっかり火が通っていないので、お弁当に入れるのは少し不安ですね。
続いて、銅製の卵焼き器で作ったものを実食。テフロンの卵焼き器で作った方に比べて味がしっかりしているように感じられます。
こちらは中まで火が通っていますが、パサつかずしっとりしています。
銅製の卵焼き器の方が若干香ばしく、塩味や甘味がよく引き立っているのが感じられました。
結論!銅製の卵焼き器で作ると…?
銅製の卵焼き器で作った卵焼きは、ふんわりしていて、味わいもしっかりしており、たしかに美味しかったです。
同じ配合で卵液を作ったのに、テフロン製に比べて、味が濃厚に仕上がったのが不思議でした。
また、テフロン製の卵焼き器に比べて火が通るのが速いことを実感しました。忙しい朝は、銅製だとより短時間で卵焼きが作れますね。
卵全体にしっかり火が通るので、お弁当用には銅製のほうが良いかもしれません。
銅製・テフロン製の卵焼き器のメリット&デメリット
銅製・テフロン製のそれぞれの卵焼き器のメリットとデメリットを紹介します。購入前の参考にしてみてくださいね。
銅製の卵焼き器のメリット&デメリット
【メリット】
・火の通りが早い
・ふんわり仕上がる
【デメリット】
・慣れるまでは難しい
・手入れが少し面倒
銅は熱伝導率が高いので、銅製の卵焼き器で作ると火の通りが早く、手早く卵焼きを作ることができます。中までしっかり火が通り、表面も焦がさずに作れるのが嬉しいポイント。お弁当に入れるときにも安心です。
ただ、デメリットは慣れるまで火加減の調節が難しいこと。熱伝導が良いからこそ、火が強すぎると焦げやすくなります。また、銅製の卵焼き器は油がなじむまで焦げ付きやすいので、使い始めは油ならしする必要があります。
慣れるまでは卵焼きの仕上がりにムラがありますが、だんだん上手に作れるようになっていきますよ。銅の色がだんだん変化していくのにも愛着がわくはず。
テフロン製の卵焼き器のメリット&デメリット
【メリット】
・油の使用量が少なくてOK
・手入れが楽
【デメリット】
・火を通すのに時間がかかる
・卵焼きのボリュームが出にくい
テフロン製の卵焼き器は、やはり銅製に比べて火の通りは遅かったです。
実験でも分かったとおり、表面を焦がさないようにすると中が半熟になるので、全体にうまく火を通すにはじっくり加熱する必要があります。
その一方で、テフロン加工のものだと油の使用量が少なくても焦げにくいというメリットがあります。銅製のように油ならしをする必要がなく、お手入れが楽なのも嬉しいですね。油の使用量が少なくて済み、カロリーを抑えられるのもメリットです。
銅製の卵焼き器は手入れが大変?
最後に、銅製の卵焼き器のお手入れについて少し紹介します。
銅製の卵焼き器はお手入れが大変そうで手が出ない…という方も多いと思います。私も購入前は、お手入れがしっかりできるか自信がなく、迷っていました。しかし、いざ使い始めるとそんなに神経質にならなくても大丈夫だと思っています。
あくまでも私の手入れ方法ですが、一例として参考にしてみてくださいね。
油ならし
銅製の卵焼き器を購入したら、まずは油ならしをします。油ならしの方法はこちら。
①卵焼き器を洗剤で洗い、よく乾かす
②油を卵焼き器の高さ7~8分目までたっぷり入れる
③弱火で5分ほど加熱する
④そのまま10分ほどおく
⑤油をオイルポットなどにうつし、キッチンペーパーで残った油を拭き取る
はじめて卵焼きを作るときは、水や醤油を混ぜずに、卵と砂糖・塩などだけで焼くと、焦げ付きにくいのでおすすめです。
使用後の手入れ
銅製の卵焼き器は「洗剤を使わず水洗いする」のがお決まりごと…なのですが、私は洗剤を使って洗っています。油が酸化すると臭いも健康面でも気になるので…。
洗剤で洗っていても、特に問題なく使えています。たしかに水洗いした方が焦げ付きにくく、使用する油の量は減りますが、私の考えでは酸化した少量の油より新鮮な油を多めにとる方が良いかな、と思うのでこの方法でやっています。
こちらは、お好みで良いと思いますよ^^
そして、もうひとつのお手入れポイントは「よく乾かす」こと!長持ちさせるためには、洗ったらすぐに水気を拭き取り、風通しの良い場所でよく乾かします。
ただ、たまに忘れて洗ったまま放置してしまうこともありますが、今のところ問題はありません。
ということで、油ならし以外は普通の卵焼き器とほとんど同じように扱っています。丁寧にお手入れすればそれだけ長持ちすると思いますが、そこまで神経質にならなくても良いのかな、と個人的には思っています。
参考になれば幸いです!
まとめ
今回は、銅製の卵焼き器とテフロン製の卵焼き器を使った実験を紹介しました。銅製の卵焼き器の一番のメリットは、毎日の卵焼き作りが楽しくなるということ。お気に入りの道具を使うと、気持ちがとても上がりますよ。
料理が好きな方、卵が好きな方は、銅製の卵焼き器を使ってみるのがおすすめです。特に、毎朝お弁当用に卵焼きを作っている方にとって、良いパートナーになってくれるでしょう♪
Written by yukari
誕生日プレゼントとして長年の憧れだった銅製の卵焼き器をもらい、毎日のように使っています。最初は焦げたりくっついたりして扱いが難しかったですが、いまや料理の相棒です!この記事が、銅製の卵焼き器を買おうか迷っている方の参考になれば幸いです。