トーストのお供として人気の高いピーナッツバター。いつも使っているピーナッツバターをよく見てみると、商品名が「ピーナッツクリーム」だったりします。「ピーナッツバター」と「ピーナッツクリーム」。この2つには、どのような違いがあるのでしょうか。今回は、そんな素朴な疑問を解決します!
ピーナッツバターの定義とは
ピーナッツバターは、原材料の90%以上がピーナッツであるもの、とFDA(米国食品医薬品局)によって定義されています。また、ピーナッツのほかに調味料や保存料などの添加物を使うことはできますが、人工甘味料・人工着香料・化学保存料・色素添加物は使用できません。
砂糖や植物油などの最低限の材料しか加えられないため、ピーナッツ本来の濃厚な味わいや豊かな香りを楽しめるのがピーナッツバターの特徴です。
一方、ピーナッツクリームは特に原材料の規定はなく、水あめや香料、酸味料、増粘多糖類など、さまざまな原材料・添加物が含まれています。ピーナッツ本来の風味は弱まりますが、甘みが強く、子供が喜んで食べる味わいに仕上げられています。
ピーナッツバターとピーナッツクリームの原材料の違いを比較
それでは、実際にピーナッツバターとピーナッツクリームの原材料を比較していきましょう。
SKIPPY ピーナッツバター
まずは、アメリカの大人気商品であるSKIPPYのピーナッツバターです。
こちらの原材料は、ローストピーナッツ・砂糖・植物油・食塩の4つです。植物油は、成分の分離を防ぐために水素添加された綿実油・大豆油・菜種油が使用されているようです。
SKIPPY ピーナッツバター クリーミー | ローストピーナッツ・砂糖・植物油(大豆を含む)・食塩 |
SKIPPY ピーナッツバター スーパーチャンク | ローストピーナッツ・砂糖・植物油(大豆を含む)・食塩 |
ジェイビーズファクトリー ピーナッツバター
もうひとつ、カルディで人気の商品、ジェイビーズファクトリーのピーナッツバターも紹介します。
こちらも、原材料はピーナッツ・砂糖・植物油脂・食塩の4つでした。
ジェイビーズファクトリー ピーナッツバター クランチ クリーミー | ローストピーナッツ・砂糖・植物油・食塩 (一部に落花生・大豆を含む) |
ジェイビーズファクトリー ピーナッツバター クランチ | ローストピーナッツ・砂糖・植物油・食塩 (一部に落花生・大豆を含む) |
ファミリーカップ ピーナッツクリーム
次に、日本人ならおそらく誰もが見たことのある「ファミリーカップ ピーナッツクリーム」の原材料をチェックしましょう。
こちらの原材料は、水あめ・砂糖・ピーナッツバター・植物油脂・ぶどう糖・乳蛋白・寒天・食塩・風味油/香料・酸味料・増粘多糖類の11種類です。
原材料は多く含まれる順番に表記されるので、ピーナッツより水あめや砂糖の方が多く使われているようです。
ファミリーカップ ピーナッツクリーム | 水あめ・砂糖・ピーナッツバター・植物油脂・ぶどう糖・乳蛋白・寒天・食塩・風味油/香料・酸味料・増粘多糖類(一部に乳成分・落花生を含む) |
ちなみに、原材料の「/」以降が食品添加物です。
こうして比較すると、ピーナッツクリームは添加物が多く、ピーナッツバターはシンプルな材料から作られているのが分かりますね。
ピーナッツクリームは添加物が多いから食べない方が良い?
ピーナッツバターに比べてピーナッツクリームは、多くの添加物が使用されています。しかし、ピーナッツクリームは一度に多くの量を食べる訳ではないので、週に何度かパンに付ける程度なら問題ないでしょう。
どちらが良い・悪いではなく、目的や好みに応じて適したものを選んでみてくださいね。
例えば、料理にピーナッツの風味を加えて美味しく仕上げたい場合はピーナッツバターの方が適しています。
また、パンに付ける場合も、ピーナッツそのものの風味を楽しみたい方はピーナッツバター、塗りやすさや甘さを重視するならピーナッツクリームがおすすめです。
無添加・無糖のピーナッツバターもある?
ピーナッツバターには砂糖や食塩、植物油などが使用されていますが、ピーナッツのみで作られた無添加・無糖の商品もあります。
こちらは、砂糖・食塩・添加物を一切使わずに100%ピーナッツで作られた商品です。落花生の渋皮まで丸ごと使用しているため、味に深みが感じられます。また、落花生の渋皮にはポリフェノールが豊富に含まれるので、栄養価も高まるのが嬉しいポイントです。
パンに付けて食べると、あまりの美味しさにびっくりするはず。もちろん、担々麺やカレーなどの料理に加えるのもおすすめです。
ちなみに「ピーナッツペースト」とは
ピーナッツの加工品には、「ピーナッツペースト」もあります。これは、ピーナッツバターやクリームと何が違うのでしょうか。
ピーナッツペーストは、煎ったピーナッツをすり潰してペースト状に仕上げたものです。ピーナッツバターとの違いは曖昧ですが、ピーナッツペーストは100%ピーナッツからできているものが多い傾向にあります。
とはいえ、砂糖や植物油脂が含まれるピーナッツペーストも販売されているので、ピーナッツバターとの違いは特にありません。
ピーナッツバター
ピーナッツに砂糖や植物油脂を加えたもの
(無糖・無添加の商品もある)
ピーナッツペースト
ピーナッツのみをペースト状にしたもの
(砂糖や植物油脂を含む商品もある)
ピーナッツペーストに基準はありませんが、上記のように考えると分かりやすいですよ。
ピーナッツバターとピーナッツクリームの違いは原材料
今回は、ピーナッツバターとピーナッツクリームの違いについて紹介させていただきました。2つの違いは、原材料やピーナッツの割合にあります。どちらにも、それぞれ良さがあるので、好みや目的に合わせて選んでみてくださいね。
参考サイト
*アメリカンピーナッツ協会
*FDA 21CFR
*SONTON
*SKIPPY
Written by yukari
食生活アドバイザー。ピーナッツバターは、無糖・無添加のものが好みです。にんじんやほうれん草をピーナッツバターで炒めると、とても美味しく仕上がるのでおすすめです!カロリー爆弾になりますが、鶏肉の表面に粒入りピーナッツバターを塗って焼くのも美味しいです。