大豆ミートは環境・健康にやさしい食材ですが、「特有の風味があって美味しくない」「肉に比べて味気ない」と感じる方も。大豆ミートは、ちょっとしたコツで美味しく仕上げることができます。この記事では、大豆ミートを美味しく食べるための戻し方・調理のコツを紹介します。ミンチタイプの大豆ミートを使ったレシピも紹介するので参考にしてみてくださいね。
大豆ミートの戻し方
今回は、こちらの「大豆のお肉 ミンチタイプ」という大豆ミートを使っていきます。
この商品に限らず、大豆ミートは茹でて使うタイプが多いので、基本の戻し方を紹介します。
①鍋にお湯を沸かす
②沸騰したら大豆ミートを入れ1分茹でる
③ザルに上げて水気を切る
煮物やスープなどの場合はそのまま大豆ミートを加えても大丈夫ですが、下茹でした方が大豆特有の臭みやえぐみが抜けるので美味しく仕上がります。
少し面倒ですが、美味しく食べるためにはきちんと下茹でするのがおすすめ。
ミンチタイプの大豆ミートで作るおかずのレシピ5選
それでは、ミンチタイプの大豆ミートを使ったおかずのレシピを紹介します。肉を使うよりヘルシーなので、ダイエットや健康維持に役立ちますよ。
1.ナスの肉そぼろ風炒め
材料
・ナス 中3本
・大豆ミート(ミンチ) 大さじ3
・醤油 大さじ3
・酒 大さじ3
・みりん 大さじ3
・鶏がらスープの素 小さじ1
・ごま油 大さじ1~2
・生姜 1かけ(1cmくらい)
・あれば唐辛子
作り方
①大豆ミートを茹でて水気を切る。ナスは縦に6~8等分に切る。生姜は細切りにする。
②醤油・酒・みりん・鶏ガラスープの素を混ぜておく。
③フライパンにごま油と生姜を入れ、香りが立つまで炒める。
④ナスと大豆ミートを加えてさっと炒め、②を加えて汁気が飛ぶまで強火で煮詰める。
まずは、大豆ミートを肉そぼろに見立てて甘辛く炒め、ナスと合わせるレシピです。濃いめの味付けとごま油・生姜の香りによって、大豆ミート特有の風味が目立たなくなります。
言われなければ大豆ミートだと気付かれないほどの仕上がりに。辛いものが好きな方は、豆板醤やコチュジャンを加えてみてくださいね。
2.かぼちゃのそぼろ煮風
材料
・かぼちゃ 1/4個
・大豆ミート(ミンチ) 大さじ3~4
・酒 大さじ2
・醤油 大さじ1.5~2
・砂糖 大さじ1
・みりん 大さじ1
・水 1カップ
・鶏がらスープの素 小さじ1
作り方
①かぼちゃは種とわたを取りざく切りにする。大豆ミートは下茹でして水を切る。
②鍋に材料をすべて入れ、蓋をして弱火で煮込む。
③かぼちゃが柔らかくなってきたら蓋を外し、煮汁が半分程度になるまで煮詰める。
④かぼちゃを取り出し、大豆ミートだけ残してさらに煮詰める。かぼちゃの上に煮汁と大豆ミートをかける。
こちらも大豆ミートを肉そぼろに見立てることで、かぼちゃのそぼろ煮を再現しました。大豆ミートは先に油で炒めておくと、より肉らしい味にすることができます。
時間がないときは大豆ミートを戻さずそのまま入れて、かぼちゃと一緒に煮込んでもOKです。その場合は、アクを丁寧に取り除き、濃いめの味付けにすると大豆の風味が目立たなくなります。
3.きゅうりのジャージャー麺風
材料
・きゅうり 2本
・大豆ミート(ミンチ) 大さじ6
・しょうゆ 大さじ1
・みりん 大さじ1
・甜麺醤(コチュジャンや豆板醤でもOK) 小さじ1
・砂糖 小さじ1
・鶏がらスープの素 小さじ1
・ごま油 小さじ1
・にんにく 1かけ
・(あれば)糸唐辛子やトマト
作り方
①きゅうりは細切りにして塩を揉み、水気をしぼる。大豆ミートは茹でて水気を切る。にんにくはみじん切りにする。調味料はすべて合わせておく。
②フライパンにごま油とにんにくを熱し、香りが立ったらきゅうりと大豆ミートを入れて強火でサッと炒める。
③調味料を入れて汁気がほぼなくなるまで強火で炒める。
大豆ミートときゅうりを炒め、ジャージャー麺のような甘辛い濃厚な味に仕上げたレシピです。きゅうりは強火でサッと炒めると、シャキシャキ感を残すことができます。
調味料の分量を増やし、麺やご飯にのせても美味しく食べられますよ。特に、そうめんと絡めて食べるのがおすすめ。
4.大豆ミートのコロッケ
材料(中くらいのコロッケ7~8個分)
・大豆ミート(ミンチ) 大さじ10~12
・じゃがいも 3個
・玉ねぎ 1個
・バターorオリーブオイル 大さじ1
・コンソメ 大さじ1
・塩こしょう 適量
・パン粉 適量
・小麦粉 適量
・溶き卵 1個
・揚げ油 適量
作り方
①じゃがいもは茹でるか電子レンジで5分程度加熱して、フォークでつぶせるほどの柔らかさにする。玉ねぎはみじん切りにする。大豆ミートは茹でて水気を切る。
②フライパンにオリーブオイル(orバター)を熱し、玉ねぎが飴色になるまでじっくり炒める。
③フライパンに大豆ミートを加えて水気を飛ばし、火を止めてじゃがいもを加えてフォークでつぶす。コンソメを加えて混ぜ、塩こしょうで味をととのえる。
④ ③の粗熱をとり、成形する。
⑤小麦粉→溶き卵→パン粉の順につけ、170℃前後の油で揚げる。
コロッケに大豆ミートを入れると、ひき肉で作ったコロッケに比べて弾力のある食感に仕上がります。大豆ミートを多めの油で炒め、よく水分を飛ばすことが美味しく作るポイントです。
レシピではコンソメを使っていますが、鶏がらスープの素やダシダなどを使うと、より本物に近い味になります。
5.大豆ミートのキーマカレー
材料(2人分)
・大豆ミート 大さじ6
・玉ねぎ 1/2個
・赤パプリカ 1/2個
・黄パプリカ 1/2個
・トマト 中1個
・にんにく 1かけ
・バターorオリーブオイル 大さじ1
・水 1カップ
・コンソメ 小さじ1~2
・醤油 小さじ1
・ウスターソース 小さじ1
・砂糖 小さじ1
・カレー粉 大さじ1
・ガラムマサラ 小さじ1/2
・塩こしょう 適量
作り方
①大豆ミートは茹でて水気を切る。玉ねぎとにんにくはみじん切り、パプリカとトマトは1cm角に切っておく。
②フライパンに油(バターorオリーブオイル)をしき、にんにくを炒める。香りがたったら玉ねぎ・パプリカ・トマトを加える。
③水と、塩こしょう以外の調味料をすべて加え、水気がほぼなくなるまで煮詰める。最後に塩こしょうで味をととのえる。
大豆ミートでガッツリ系の主食を作りたい方におすすめの、キーマカレーのレシピです。野菜を多めに加えて作るので、ボリュームもたっぷり。
冷凍・解凍しても食感はあまり変わらないので、多めに調理して作り置きすることもできます。なお、時間がないときや味付けが面倒なときは、市販のカレールーを使うと簡単に作れますよ。
大豆ミートの美味しい食べ方【3つのコツ】
大豆ミートを料理に使うときは、こちらの3つのコツをおさえると美味しく仕上がります。
・油を多めに入れる
・出汁をしっかりきかせる
・濃いめの味付けにする
大豆ミートは本物の肉に比べて淡白な味わいなので、肉のようなジューシーさを再現したい場合は油を多めに加えましょう。味付けもいつもより濃いめを意識すると、大豆っぽさが消えて美味しくなります。
また、鶏がらスープの素やダシダなど、肉の旨味が詰まった出汁を使うのも美味しく仕上げるコツです。完全なヴィーガン、もしくはベジタリアンの方は、野菜の旨味が詰まったコンソメを利用するのがおすすめです。
ただし、油や調味料の使用量が多すぎると、脂質や塩分を摂りすぎてしまう可能性も。その場合は、無理して大豆ミートを食べるより、適量の肉にしたほうが健康に良いかもしれません。
大豆ミートで美味しいおかずを作ろう!
今回は、大豆ミートの美味しい食べ方や戻し方・調理のコツをご紹介しました。大豆ミートはちょっとしたコツで、まるで本物のお肉のようにジューシーに仕上げることができます。是非、ご家庭でも大豆ミートを使った料理を作ってみてくださいね。
Written by Yukari
大豆ミートとお肉の決定的な違いは「脂質の種類」です。お肉に多く含まれる飽和脂肪酸は、過剰摂取により動脈硬化などの生活習慣病を引き起こします。大豆には飽和脂肪酸が少なく、代わりに不飽和脂肪酸が多く含まれています。お肉を完全に控える必要はありませんが、普段よく食べる方は、週に何度か大豆ミートに置き換えると健康維持に役立つでしょう。