高アミロース米が低アミロース米より血糖値を上昇させにくいのはなぜ?

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高アミロース米は、一般的なお米や低アミロース米に比べて、食後の血糖値を上昇させにくいと言われています。なぜ、高アミロース米は血糖値コントロールに効果的なのでしょうか。今回は、高アミロース米の特徴や、食後の血糖値に影響しにくい理由を紹介します。

高アミロース米が血糖値を上げにくい理由とは?

高アミロース米は、その名の通りアミロースを多く含むお米です。

アミロースとは、お米に含まれるデンプンの一種で、グルコース(ブドウ糖)が直鎖状に連なった構造をしています(下図 左)。また、お米にはもう一種類アミロペクチンというデンプンも存在しますが、こちらは枝分かれした構造をしています(下図 右)

じつは、この構造の違いがポイントです。

枝分かれが多いアミロペクチンは、アミロースより消化酵素の作用を受けやすく、消化が早い特徴を持ちます。

これが、アミロペクチンを多く含むもち米や低アミロース米が食後の血糖値を上昇させやすい理由です。

反対に、アミロペクチンが少ない高アミロース米は、普通のお米に比べて、食後の血糖値をゆるやかに上昇させると言われています。

高アミロース米の定義はある?

高アミロース米は、一般的にアミロースを25%以上含むお米と定義されています。

お米の種類アミロース含量
普通のお米17~22%
低アミロース米15%以下
ホシユタカ約27%
夢十色約30%
越のかおり約33%

上の表で、アンダーラインを引いたものが高アミロース米です。

近年は、冷めても美味しいお米として「ゆめぴりか」などの低アミロース米の需要が高まっていますが、一方で、健康志向の上昇により高アミロース米を選ぶ方も増えています。

特に、糖尿病の方や、血糖値コントロールをしている方には高アミロース米がおすすめです。

血糖値が気になる方は高アミロース米を選ぼう

高アミロース米は、普通のお米や低アミロース米に比べて、食後の血糖値を上昇させにくいお米です。糖尿病の方や血糖値が高めの方は、ご飯を減らすよう指示されたりして、ストレスを感じることもありますよね。無理なく血糖値コントロールをするために、高アミロース米を食事に取り入れてみましょう。また、食物繊維を多く含む雑穀米や玄米などを活用するのもおすすめです。

Written by yukari

硬めの食感が好きなので、高アミロース米を普通のお米に混ぜて炊くことがあります。高アミロース米はパサつきがちなので、炊き立てを早めに食べるのがおすすめです。

参考文献
・菅原龍幸監修『新版 食品学Ⅱ』, 建白社, 2018
・大津実「米デンプンの消化性とグリセミック@インデックスに関する研究」2009

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