「料理は科学だ」と言われるように、美味しい料理を作るためには、食材の性質を理解して適切な調理をすることが大切です。近年は、科学的視点から調理のコツが書かれた「ロジカル料理本」が人気ですよね。今回は、そんなロジカル料理本の中から、おすすめの5冊を紹介します。お気に入りの料理本を見つけ、科学で料理を制しましょう!
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科学的に理解できる!おすすめのロジカル料理本5選
それでは早速、料理を科学的に理解できる「ロジカル料理本」を紹介します。専門的な内容をわかりやすく説明していて、初心者でも親しみやすく、読みやすい本を中心に集めました。「なぜ、この調理操作が必要なの?」「ハンバーグに塩を入れる理由は?」「パウンドケーキは何度で焼くのが正解なの?」など根本的に理解したい方へおすすめです。
本の内容に応じて、初級・中級・上級にレベルを分類しています。調理科学の知識がどれくらいあるかによって、料理本を選んでみてくださいね。
【初級】『絶対に失敗しない料理のコツ おいしさの科学』松本仲子
こちらの料理本では、炊く・煮る・あえる・焼く・炒める・揚げるなどの調理法のコツから、下準備・保存のコツまで紹介されています。一般的なレシピ本ではコツだけが紹介されていますが、その理由まで解説されているのが本書のポイントです。
例えば野菜炒めを作る際、高温・短時間で炒めて最後に調味料を回し入れると美味しく仕上がります。その理由は、浸透圧による脱水が起こらず、シャキッとした歯ごたえが残るため。コツだけを押さえるより、その理由を知ることで調理がより楽しくなるでしょう。
著者の松本仲子さんは、女子栄養大学で50年以上にわたって研究を続けてきた調理学のプロ。松本さんの丁寧な文章でつづられたエッセイのような1冊で、読み物としても楽しめます。イラストとともにレシピも多数紹介されているので、実践にも役立ちますよ。
【初級】『料理の科学 : 素朴な疑問に答えます』ロバート・L ウォルク
こちらは、ワシントンポストで10年以上にわたって続いた人気連載を本にまとめたものです。「白砂糖は体に悪いのか?」「塩には肉を柔らかくする効果があるの?」などの質問に答える形で構成されています。
著者のロバート・L ウォルクは、ピッツバーグ大学の名誉科学教授。本書の原著はアメリカでベストセラーとなり、2005年には「化学を多くの人にわかりやすく伝えた」という功績によって「グレイディ・スタック賞」を受賞しています。
こちらのシリーズは、『料理の科学』の①と②、『続・料理の科学』の①と②の合計4巻が出版されています。それぞれの巻では、食材ごとに性質や調理のコツなどを紹介しています。それぞれの本で扱っている食材などは、以下を参考にしてくださいね。
| 料理の科学① | 甘いもの・塩・脂肪・肉と魚介 |
| 料理の科学② | 火と氷・コーヒー・茶・炭酸・ アルコール・電子レンジ |
| 続・料理の科学① | 飲み物・乳製品と卵・野菜・ 果実・穀物 |
| 続・料理の科学② | 魚介・肉・スパイスとハーブ・ キッチン家電と台所道具 |
【中級】『料理と科学の美味しい出会い』石川伸一
「おいしすぎるステーキ」や「おいしすぎるオムレツ」などの調理法を、食材の分子レベルで解説している料理本です。
また、脳が「おいしさ」を感じる仕組みや、美味しい料理を構成する基本四分子などについても紹介されています。
初めて分子調理学にふれる方にも、分かりやすく書かれています。著者が日本人なので、身近な食品を例に取り上げている点も馴染みやすいポイントです。
果物を冷やすと甘く感じる理由、旨味を最大限に引き出した「ウマミ・バーガー」開発秘話などが書かれたコラムも必読。
ちなみに、著者の石川さんは学生時代に夜な夜なアイスクリームを自作しながら、「本当に美味しいアイスを作るには、タンパク質や乳脂肪を分子レベルで理解しなければ」と感じたことから、分子調理に興味を持ったそうです。
【中級】『4つの要素がわかると料理は最高に美味しくなる SALT FAT ACID HEAT 塩、油、酸、熱』サミン・ノスラット
とても長いタイトルですが、文章の通り、これらの4つの要素を理解することで料理の腕が格段に上がります。
本書の前半では、塩・油・酸・熱の効果や使い方について詳しく解説され、後半ではレシピが多数掲載されています。ただ、英語のレシピを翻訳したものなので、少し読みにくく感じる方もいるようです。海外の料理本が好きな方や、読み慣れている方におすすめです。
約500ページにわたって、たっぷりと文章やイラスト、レシピが詰め込まれています。科学的な解説だけでなく、著者のエピソードなども織り込まれているので、楽しく読み進めることができますよ。
【上級】『調理と理論』山崎清子他
化学や食品に関しての知識をすでに持っている方には、こちらの本がおすすめです。肉や魚のタンパク質が何度で変性するか、肉を加熱した際の水分量の変化など、専門的なデータが豊富に集められています。
栄養学食品学を専攻している学生が参考書として使用することも多い書籍なので、深い知識を身につけたい方に適しています。
本のボリュームもたっぷりで、科学的な視点から書かれたレシピも多数あります。実験する感覚で調理を楽しめますよ。パウンドケーキを150℃・160℃・170℃・180℃など温度を変えて焼成したときの焼き色の違いや、牛肉・豚肉・鶏肉それぞれの部位の特徴なども紹介されています。
科学と理論で美味しい料理を作ろう!

食材の性質や構造などを理解すると、どのように調理すると美味しくなるのか分かるようになります。また、科学的な知識を得ると、より調理を楽しむことができます。お気に入りの1冊を見付け、美味しい料理を作りましょう!
もともと料理を作るのが好きでしたが、栄養学や調理学を学んでから、より調理が楽しくなりました。科学的な知識が少しでもあると、調理中に食材の中で何が起こっているのか見えるような気がします。今回紹介した料理本は、私自身も楽しく読み、役立たせていただいたものばかりです。ぜひ、活用してくださいね。
以下の記事では、調理科学の観点から食材の変化を解説しています。ぜひ読んでみてくださいね。



