古代米の種類と栄養価!白米との違いは?

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近年、健康志向の方から注目されている「古代米」。どのような特徴をもったお米なのでしょうか。この記事では、古代米の種類とともに、栄養価・効果や白米との違いについて解説します。また、古代米のおいしい炊き方もあわせて紹介するので参考にしてみてくださいね。

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古代米とは?どんな種類がある?

「古代米」とは、“昔の稲が持っていた特徴を強く残したお米のこと” と定義されています。

具体的には、赤米・黒米・緑米などを指します。これらは、赤や黒などの色が付いていることから「有色米」とも呼ばれます。

かつて、日本人は赤米を食べていましたが、突然変異で色のない白い米が生まれ、それが現在の白米につながっています。赤米に含まれる色素(ポリフェノール)には苦味があるため、色のないお米のほうが味にクセがなく、好んで食べられるようになったのです(*1)

赤米は時代とともに排除されていき、明治時代には「お米に赤米が混ざると品質が下がる」とされ、赤米の根絶運動が起きました(*2)

そんなふうに、一度は消えてしまった古代米ですが、1980年代ころから再び販売されるようになり、近年の健康ブームもあって、みごとに復活を果たしました。「苦い」とされていたポリフェノールの健康効果が有名になったことも大きいでしょう。

現在、赤米や黒米などの古代米は、雑穀米を中心に使用され、健康や美容に効果的な食材として注目されています。

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古代米の栄養価と効果!白米との違いは?

赤米・黒米・緑米などの古代米には、ポリフェノールが豊富に含まれることが特徴です。赤米や黒米の総ポリフェノール量は、一般的な白米の約10倍だといわれています(*2)

特に、赤米にはタンニンとカテキン、黒米にはアントシアニンとタンニンが豊富に含まれています。タンニンやカテキンは、コーヒーやお茶などにも含まれるポリフェノール。また、アントシアニンは赤ワインに豊富に含まれています。

これらのポリフェノールは強い抗酸化作用をもち、生活習慣病の予防やエイジングケアに効果的です。

また、品種によって差はありますが、赤米や黒米は食物繊維・ビタミンE・ビタミンB1・カルシウムも豊富に含まれます。

抗酸化作用とは?健康・美容に良い理由

ポリフェノールは強い抗酸化作用があることで注目される成分。しかし、抗酸化作用とは、具体的にどのようなものでしょうか。

人間の体のなかでは、毎日、活性酸素が生じます。活性酸素とは、通常の酸素が変化した状態で、体内の成分を酸化させたり、DNAを変異させたりします。

通常、人体には活性酸素に対抗する仕組みも備わっていますが、活性酸素が体内で増えすぎると、細胞やDNAの修復が間に合わず、がんや動脈硬化などを発症することがあります。

そこで役立つのが、ポリフェノールのような抗酸化作用をもつ成分です。抗酸化作用とは、活性酸素から体内の成分を守る働きのことをいいます。

ポリフェノールの場合、体内の成分の代わりにポリフェノール自身が酸化されることで、活性酸素から細胞やDNAを守ります。

ちなみに、抗酸化物質は野菜や果物にも豊富に含まれますが、古代米の抗酸化作用はトマトやキャベツなどの野菜に比べて高いことが報告されています(*2)

古代米を食べてみよう!おすすめ商品3選

古代米は、雑穀米にブレンドされて販売されることが多いものの、赤米・黒米などの単品種で買うこともできます。また、古代米だけをブレンドした商品もあるので、好みに合わせて選んでみてくださいね。

1.赤米

赤米だけを食べてみたい方におすすめの商品。赤米は、カテキンやタンニンを豊富に含みます。

白米1合に対して大さじ1~3程度を好みに合わせてブレンドしましょう。プチプチした歯ごたえが感じられますよ。ほんのりピンク色に染まるご飯は、見た目もきれいです。

2.黒米

黒米は、赤い色素であるアントシアニンを豊富に含むのが特徴。赤米より、濃い色に染まったご飯が炊き上がります。

小豆の代わりにお赤飯に使うこともできますよ。もち黒米は、白米に混ぜるともちもちした食感に仕上がるのも特徴です。

3.古代米4種ブレンド

古代米だけのブレンドを探している方におすすめの商品です。玄米・赤米・黒米・緑米の4種類がブレンドされています。

ポリフェノールだけでなく、食物繊維・ビタミン・ミネラルをしっかり摂れるのが嬉しいポイント。毎日の食事に取り入れると、気軽に栄養バランスを整えることができます。

黒米を使った古代米煎餅も人気

黒米を使用した「古代米煎餅」も人気があります。

黒米のほか、スーパーフードと名高いキヌアや、プチプチ食感が楽しめる黒ゴマも含まれています。健康的なおやつを探している方におすすめです。

硬さがデメリット?古代米のおいしい炊き方

赤米・黒米・緑米などの古代米は、白米に比べて水を吸いにくいのが特徴。そのため、普通に炊くと少し硬めになってしまうデメリットがあります。

古代米をおいしく食べるためには、炊飯前にしっかり吸水させるのがポイントです。

春~秋は1時間、冬は2~3時間ほど水に浸けてから炊くと、おいしく仕上がりますよ。

水加減は、古代米 大さじ1:水 大さじ1を目安にしてくださいね。

古代米は美容や健康維持に役立つ食品

黒米・赤米・緑米などの古代米は、強い抗酸化作用を持つポリフェノールが豊富に含まれるため、美容や健康維持に効果的です。また、食物繊維・ビタミン・ミネラルも多く含まれるのも嬉しいポイントですね。

古代米を白米に混ぜて炊くと、栄養価が高まるのでおすすめです。今回紹介した古代米や雑穀米を、ぜひ食事に取り入れてみてくださいね。

Writer:永田ゆかり
       フードスペシャリスト

疾病の約9割は、活性酸素による酸化と関連があるといわれています。日頃から、抗酸化作用をもつ食品を積極的に取り入れていきたいですね。また、日本の伝統的な食材を受け継ぐという意味でも、古代米は絶やすことなく未来へとつなげていきたい食品。赤米の美しい稲穂は、地域活性にも一役かっているようです。

参考文献
*1 農林水産省「古代米について教えてください。」

*2 公益財団法人 日本特産農作物種苗協会「特産 種苗」
*3 小川正巳, 猪谷富雄「赤米こぼれ話」
*4 中嶋加代子「紫黒米のアントシアニンに関する研究」
*5 森田英利, 田辺創一編著『わかりやすい食品機能学』第2版, 三共出版, 2021

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