アミノ酸スコア一覧表！アミノ酸スコア100の食品はどれ？

「牛肉と大豆はどっちがアミノ酸スコアが高いの？」「アミノ酸スコア100の食品はどれ？」そんな疑問にお答えするため、30種類以上の食品のアミノ酸スコアを一覧表で紹介します！アミノ酸スコアが低い食品の食べ方や、アミノ酸スコアの計算方法も併せて紹介するので参考にしてみてくださいね。

アミノ酸スコアの考え方

アミノ酸スコアとは、食品のアミノ酸組成に基づいてタンパク質の栄養価を評価したものです。

人間の体にとって理想的な必須アミノ酸バランスを基準とし、食品中のタンパク質に含まれる必須アミノ酸がどれだけ満たしているかを100点満点で評価しています。

理想的なバランスに対して不足しているものがなければアミノ酸スコアは100。一方、何かが不足していればアミノ酸スコアは下がり、不足しているアミノ酸は「制限アミノ酸」と呼ばれます。制限アミノ酸の種類が多く、その含有量が少ないほど、アミノ酸スコアは低くなります。

食品のアミノ酸スコアを、以下の表にまとめました。

FAO/WHO/UNUによるアミノ酸評点パターン(成人)および『日本食品標準成分表2020年版』をもとに算出

肉や魚、卵、牛乳のような動物性食品は、制限アミノ酸がなく、アミノ酸スコアは100です。納豆や豆腐のような大豆食品も、タンパク源として優れています。

一方、野菜や穀類などの植物性食品は制限アミノ酸を持つものが多く、アミノ酸スコアが低い傾向にあります。小麦は米よりアミノ酸スコアが低いので、食パンだけ、パスタだけ、のような単品食はなるべく控えましょう。アミノ酸スコア100の野菜や果物も案外多いので、主食に付け合わせてみてくださいね。

アミノ酸スコアは、食品中のタンパク質1ｇに含まれているアミノ酸のバランスを表したものです。

単純にタンパク質の栄養価を示しているため、その食品にタンパク質が多いか少ないかは関係ありません。

アミノ酸スコア100の食品をきちんと摂っていても、タンパク質の量が不足している可能性もあるので注意しましょう。

アミノ酸スコアが低い食品には、不足しているアミノ酸を補える食品を合わせればOKです。

例えば白米はリシンが不足しているので、リシンを含む大豆食品や卵料理などを合わせましょう。

ちなみに、不足している必須アミノ酸をほかの食品で補ってタンパク質の栄養価を改善することを「アミノ酸の補足効果」といいます。

たまねぎやトマト、梨などは、制限アミノ酸を2つ以上持っています。

このように制限アミノ酸が2つ以上ある場合、どちらか一方だけを補うとかえって栄養価が下がる「アミノ酸インバランス」という現象が起こります。

普通の食品を組み合わせるだけではアミノ酸インバランスは起こりにくいですが、サプリメントなどで特定のアミノ酸だけを摂取する場合は注意しましょう。

ところで、アミノ酸スコアはどのように求められているのでしょうか。参考として、アミノ酸スコアの計算方法を紹介します。

アミノ酸スコアを求めるためには、「アミノ酸評点パターン」が基準になります。これは、人間にとって理想的なアミノ酸バランスを表したものです。

FAO/WHO/UNUによるアミノ酸評点パターン

メチオニンはシステイン、フェニルアラニンはチロシンで一部を代用できるため、それぞれ合計量で計算します。

アミノ酸スコアは、前述のアミノ酸評点パターンを使って計算します。

制限アミノ酸のうち、最も不足しているものが第一制限アミノ酸です。

必須アミノ酸の量は、「食品成分データベース」で調べたい食品を検索し、「アミノ酸-タンパク質1ｇ」から確認できます。

コーンフレークを例にとって、実際にアミノ酸スコアを計算してみましょう。

コーンフレークのアミノ酸組成を、アミノ酸評点パターンと比較したものがこちらです。